私は3年間ニート生活をしていた時期がありました。
「ニート生活は好きなことだけやれて楽しいでしょ?」一般的にはそう思うかも知れません。
確かに楽しい側面はありますが、つらいことのほうが多くありました。
なによりもニートの一日は早いです。収入もなく成長もしないまますぐに一年が過ぎてしまいます。
今回は、私の体験談をもとにニートのメリットとデメリットをまとめました。
記事の後半では、無職でつらい思いをしている人が脱出する方法も紹介しているので参考になれば幸いです。
ニートの一日は早い!楽しいと感じる3つの理由
まずはニート生活の楽しい側面を解説します。実際に経験して感じた3つのメリットは以下の通りです。
- やりたいことを自由にできる
- 学校や職場の人間関係に悩まない
- 苦労しなくていい
やりたいことを自由にできる
ニート生活は1日24時間を自由に使うことができます。
仕事や学校のために朝早く起きる必要はありません。
翌日への影響を心配しなくていいので、夜遅くまで起きていても問題ありません。
朝から1日中ゲームをしたり、漫画を読み漁ったり、やりたいことは何でもできます。
金銭的な問題はありますが、我慢せずに自由に楽しめるメリットがあります。
個人的には、何にも縛られず自由な生活ができることが一番のメリットでした。
学校や職場の人間関係に悩まない
人が感じる悩みの多くは人間関係が原因だと言われています。
ニートの場合は、直接的な人間関係で悩むことがなくなります。
- 学生だと性格が合わない同級生や怖い先輩
- 会社員だと嫌いな上司や面倒な部下
上記のような悩みの種は多いでしょう。そんな悩みも学校や職場に行く必要がないニートには無縁の話です。
ただデメリットの項目で詳しく話しますが、心理的な劣等感は感じてしまいます。
苦労しなくていい
ニート生活に学校のような試験はないし、会社のように業績を上げる必要もありません。
- 「試験で好成績を残さないと進学できない」
- 「成果をあげないと上司に怒られる」
- 「体力的につらい」
上記のように、学生や会社員には様々な苦労があります。
これらの苦労やプレッシャーから開放されることはニート生活が楽しいと感じるところです。
このようにニート生活は楽だなと思うことが多々ありました。
しかし楽しいのは最初のうちだけです。ニート期間が長引くと「つらい」という感情のほうが高まっていきます。
ニートの一日は早い!つらいと感じる3つの理由
ここまでニートのメリットを解説してきました。「やっぱりニートは楽でいいね」そう思う方もいるかもしれません。
しかし実際に経験してみると、楽しいこと以上にかなりつらい現実が待っていることがわかります。
私の体験談から、ニート生活がつらい理由をまとめました。
- 将来への不安が増してくる
- 両親への罪悪感が生まれる
- 友人や親戚に会いにくい
将来への不安が増してくる
ニート生活で一番つらいことは将来への不安がどんどん増してくることです。
ニートになったばかりの頃は感じないかもしれません。
「とりあえず休んでしばらくしたら、バイトでも始めよう。」最初のうちは私もそう思っていました。
しかしいつまで経っても行動できず、ニート生活が長引いてしまいました。
「就職もせずにいたら将来どうなるんだろう」と気持ちが落ち込んでくる瞬間があります。
特に夜寝る前になると、仕事も収入もない路頭に迷う自分を想像して不安で眠れなくなることもありました。
私の場合は、大学中退をきっかけにニートになりました。22歳になるまでは「まだみんな大学生の年だから大丈夫」と焦りはありませんでした。
しかし同年代が就職していく中で自分だけが何もしないでいる状況にだんだん焦りはつのっていきます。
ニート生活が長くなればなるほど、履歴書に空白期間が出来てしまい働き先を見つけることも難しくなってしまいます。
普通に働いている方からすれば「行動すればいいだけでしょ」と想うかもしれません。
頭ではわかっていても後ろ向きな性格のせいか、動けなくなってしまうのです。
ニートになりやすい性格はわかりませんが、私と同じように根暗な人が多いのかもしれません。
両親への罪悪感が生まれる
両親への罪悪感もニート生活がつらい原因の1つです。
私は実家で共働きの両親と同居していました。収入はないので当然生活費を入れることもなく夕食は母が作った料理を食べていました。
中年を過ぎた両親は働いているのに、若くて元気なはずの私は何もせず一日中ダラダラしているだけ。
そんな状況で生活していると、ふとした瞬間に罪悪感が感じることがよくあります。
- 「私が自立していれば両親で楽しく旅行に行ってたのではないか」
- 「私がいるせいで余計な支出も増えてるかも」
上記のようなネガティブな考えが出てきてしまいます。
友人や親戚に会いにくい
ニートだと友人や親戚に会うことも辛さを感じるようになります。
中学時代の友人たちは、みんな就職している中で私だけ無職でいることに負い目を感じてしまいます。
ニート生活をしていると外に出る機会も減りますが、「駅前で友人にバッタリ会ったらどうしよう」なんて考えることもありました。
友人に「久しぶり!いま仕事なにしてるの?」と聞かれた時は「親戚の家業手伝ってるんだ」と返事しようとシミュレーションまでしていました。
親戚に会うのもつらくなります。
お正月に親戚の家に行くと近況を聞かれたりしますよね。そんな時に「いま無職なんだ」とは言いにくいので、なんとか誤魔化していました。
ニート期間が短くて、未来への見通しがあるなら良いですが、長引くとどんどんつらい思いになっていきます。
個人的にはメリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと思います。
つらいニート生活から脱出する方法
ニート(無職)から脱出すると言っても、いきなり正社員になることは難しいです。
「それができるならもうやってるよ」そう思うでしょう。
そこで、ニート生活の中で少しでも気持ちが楽になる方法を紹介します。
家事を担当する
実家で両親と暮らしている方は、自分が家事を担当するようにしてみましょう。
家事をやることで「自分は何もしていない」という両親への罪悪感がなくなります。
私は料理は出来ませんでしたが、掃除や食器類の洗い物、洗濯機を回すなど出来ることはやりました。
小さいことかもしれませんが、家族の役に立っているという感覚が気持ちを楽にしてくれます。
外出する習慣を作る
ニート生活は外に出る機会がないので、どんどん家にこもりがちになってしまいます。
ずっと家にいると思考も縮こまってネガティブに考えることが多くなっていきます。
そのため、まずは外出するようにしましょう。家の近くを散歩するだけでも気分転換になってスッキリします。
ニート生活で弱っている体力を回復させることもできるので一石二鳥です。
私は読書が好きなので一駅離れた図書館まで歩いて行くようにしていました。自分なりの楽しみや目的を見つけると散歩する口実ができるかもしれません。
バイトから始める
最初から正社員になることが難しくても、アルバイトから始めましょう。
バイトでも「働いて給料を得ている」という実感があれば、焦る気持ちや罪悪感を減らしてくれます。
私の場合は、近所の「お煎餅屋さん」でバイトをしていました。
企業ではなく個人が家族経営しているお店だったので、店員さんはみな優しく社会復帰のきっかけになりました。
いまなら履歴書なしで1日だけ働けるショートワークサービスもたくさんあるので、人付き合いも少なく始められますよ。
まとめ:ニートの一日は早い
ニート生活のメリットとデメリットを私の体験談をもとに解説しました。
何もしない日々が続くのにニートの一日は早いです。一年がすぐに過ぎて焦ってしまいます。
この記事を読んでくれているあなたは今「ニートがつらい」と感じて検索してきたのかもしれません。
その気持は一歩踏み出す原動力になるので、勇気を持って踏み出してください。根性論のようになってしまいますが、立ち止まっていてもつらいままです。
一歩踏み出せば何かが変わるかもしれません。少なくとも自分から行動すれば失敗しても自信はつきます。
人目を気にせず前に進みましょう。私の体験談が参考になれば幸いです。